2024年12月31日、多くのドライバーとカーオーナーに愛された個人間カーシェアサービス「Anyca(エニカ)」がサービスを終了しました。ユニークな車に乗れる、維持費を軽減できるといったメリットから、Anycaは多くのユーザーに支持されていましたが、その突然のサービス終了は「Anyca難民」とも呼べる人々を生み出しました。しかし、落胆する必要はありません。Anycaに代わる新たな選択肢として、今注目を集めているのが「DriveShare」です。本記事では、このDriveShareがAnycaの代替となり得るのか、そのサービス内容、保険、注意点などを徹底的に調査・考察します。

DriveShareとは?その概要と利用方法
DriveShareは、「クルマを貸したいオーナー」と「クルマを借りたいドライバー」をマッチングする個人間カーシェアプラットフォームです。Anycaと同様に、使っていない車を有効活用したいオーナーと、必要な時に車を利用したいドライバーをつなぐ役割を担っています。
利用の流れ
1.クルマを登録する: 車のオーナーは、普段あまり乗らない車をDriveShareに登録することで、維持費の削減が期待できます。車の登録は専用アプリから行います。
2.クルマを検索する: ドライバーは、住所やキーワードで希望の車を検索できます。車のタイプや装備で絞り込むことも可能です。
3.共同利用する: オーナーとドライバーの間で共同利用契約を締結し、車のシェアが開始されます。

決済について
決済は、予約リクエストをオーナーが承認したタイミングで実行されます。スムーズな利用のため、予約リクエストを送信する前に、アプリを通じてオーナーに問い合わせを行い、共同利用が可能であることを確認することが推奨されています。
安心の「ドラシェア保険」と利用上の注意点
個人間カーシェアにおいて、最も懸念される点の一つが保険です。DriveShareでは、利用者が安心してサービスを利用できるよう、専用の「ドラシェア保険」を提供しています。この保険は、三井住友海上火災保険株式会社が引受会社となっており、手厚い補償内容が特徴です。
ドラシェア保険の主な補償内容
| 補償項目 | 内容 | 備考 |
| 対人賠償責任保険 | 無制限 | |
| 対物賠償責任保険 | 無制限 | 免責金額10万円 |
| 人身傷害補償保険 | 1名につき最大5000万円 | 同乗者全員対象 |
| 車両保険 | 上限1,000万円まで | オーナー車両、免責金額10万円 |
| ロードサービス | 24時間365日対応 | レッカー、バッテリー上がり等 |
| 対物超過修理費用補償特約 | 50万円限度 | 相手車両の修理費が時価額を超える場合 |
| 弁護士費用特約 | 自動車事故限定型 |
この保険は、車の受け渡し時にアプリ内で共同使用契約を締結することで適用されます。料金は24時間あたり3,500円です。
利用上の注意点
•保険適用: 保険は共同使用契約の締結をもって適用開始となるため、受け渡し時の手続きを確実に行う必要があります。
•キャンセルポリシー: 予約開始日の前日23:59までのキャンセルであれば全額返金されますが、予約開始日当日以降のキャンセルは予約金額の100%がキャンセル料として発生します(オーナーの都合によるキャンセルを除く)[1]。利用前にキャンセルポリシーをよく確認することが重要です。
•アプリからの手続き: 問い合わせ、予約リクエスト、キャンセル申請など、多くの手続きがアプリからのみ行われるため、スマートフォンの利用が必須となります。
Anycaの代替となり得るか?DriveShareと競合サービスの比較
Anycaのサービス終了は、個人間カーシェア市場に大きな変化をもたらしました。DriveShareがAnycaの代替となり得るのか、そして他の競合サービスと比較してどのようなポジショニングにあるのかを考察します。
Anycaとの比較
Anycaは多様な車種と手軽な利用体験で人気を博しましたが、DriveShareも同様に個人間のマッチングを基本とし、充実した保険制度を提供しています。AnycaユーザーがDriveShareに移行する上で、サービス形態や利用体験において大きな隔たりはないと考えられます。特に、Anycaが提供していた「憧れの車に乗る」というニーズに対して、DriveShareも個性的な車が登録されることで応えられる可能性があります。
BOXIV SHAREとの比較
個人間カーシェアサービスの中には、BOXIV SHAREのように特定の車種に特化したものもあります。BOXIV SHAREはテスラ車をはじめとする電気自動車(EV)専門のカーシェアであり、入会金・月額費無料で充電代もシェア料金に含まれるという特徴があります。これはEVに興味があるユーザーにとっては魅力的ですが、ガソリン車を含む幅広い車種を借りたいユーザーには不向きです。DriveShareはより汎用的な個人間カーシェアサービスとして、幅広いニーズに対応できる点でBOXIV SHAREとは異なるポジショニングにあります。
DriveShareのポジショニング
Anycaが市場から撤退した今、DriveShareは個人間カーシェアの主要な選択肢として非常に有望です。Anycaがカバーしていた幅広いユーザー層を取り込みつつ、充実した保険制度とアプリ完結の手軽さで、新たな個人間カーシェアのスタンダードを築く可能性を秘めています。特に、Anycaの「多様な車種」という強みを引き継ぎ、さらに安全・安心な利用環境を提供できれば、Anyca難民の受け皿としてだけでなく、新規ユーザーの獲得にもつながるでしょう。
まとめ
Anycaのサービス終了は残念なニュースでしたが、DriveShareはその後継として十分なポテンシャルを秘めた個人間カーシェアサービスです。充実した保険内容、アプリ完結の手軽な利用方法、そしてAnycaの空白を埋める幅広い車種の提供が期待されます。個人間カーシェアの利用を検討している方は、ぜひDriveShareをチェックしてみてください。
参考文献
[1] DriveShare. 「キャンセルポリシー」. https://drive-share.net/p/cancel-policy
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